Hermès Bangle : Gourmette
¥370,000 ($2,343.75)
【 商品名 】
Gourmette Bangle
【 商品説明 】
グールメット(gourmette)はフランス語で「馬銜(はみ)の顎鎖」を指す馬具用語です。
手綱の力を馬の顎下に伝える短い鎖のことで、ここから転じて、平たいコマを連ねた鎖に無地のプレートを付けたブレスレットもグールメットと呼ばれるようになりました。
フランスでは19世紀末から兵士や船員の認識票、のちに洗礼や誕生の記念にイニシャルや名前を彫って贈る習慣が定着し、今も「最初のジュエリー」として根付いています。
馬具商として出発したエルメスにとって、グールメットは自社の語彙そのものです。
1930〜50年代にはシルバーのグールメットをフォーブール本店で扱っており、名前や日付を彫刻したヴィンテージ個体が今もフランスの市場に現れます。
プレートに何も彫られていない状態で残っているものは、その意味で「未使用の余白」を持った個体といえます。
鎖の代わりに、撚り線(トルサード)を二連にして帯状に組み、その上に無地のプレートを載せた開放型のバングルです。
形式としてはグールメットの「プレート+帯」という骨格を引き継ぎつつ、可動するチェーンではなく剛性のある撚り線で作られています。自身でサイズ調整が可能です。
二連の撚り線は馬具の綱や船の索を思わせる造形で、エルメスが馬・海の道具を装身具に翻訳してきた流れの中にあります。
両端は角柱のエンドキャップで留められ、片側に「HERMÈS」、もう片側に蟹の検定印と工房の菱形マークが打たれています。
蟹(crabe)はフランスの公的検定印のうち、フランス国内のパリ外の工場で製造された、小型のシルバー製品に用いられるもので、純度800/1000以上を保証します。
1960〜70年代の製作と見ています。
撚り線(トルサード)はこの時期のエルメスがゴールド・シルバーの両方で繰り返し用いたモチーフで、同時代の作例と造形が整合すること、エンドキャップに刻印されたシグネチャーの書体、材質表示や品番を伴わない仕様が、後年の個体には見られない古い形式であることが根拠です。
エルメスのジュエリーには年号刻印がないため確定はできませんが、フランス市場向けの刻印構成とあわせ、この時期の作と判断しています。
この形式の個体は流通が少なく、正式なモデル名も公開資料では確認できていないため、本稿では「グールメット バングル」と仮に呼んでいます。
【年代】
1960〜1970年代
【サイズ】
長さ サイズ調整可能
重さ 63.7g
【素材】
Silver 800
【ホールマーク】
蟹













